素材のひとこと【オーストリッチって何の皮?特徴は?】

2023/02/03

素材のお話

一口に革といっても、たくさんの種類がありますよね。
一般的に思い浮かべるのは、牛、羊、豚、馬・・・といったところでしょうか。

革の種類としてあまり知られていませんが、世界的に希少価値の高いオーストリッチ(ostrich)という革があり、レザーファンの間では、けっこう有名で人気の高い革の種類のひとつです。

とはいうものの、私は、正直にいうとどら猫で働くようになるまで、まったく知らず・・・
そこで、今回、どのような特徴があるのかいろいろと調べてみました。

【オーストリッチって何?】

オーストリッチ(ostrich)とは、英語でだちょうのことです。
要するに、革のオーストリッチは、だちょうの皮ということです。

余談ですが、だちょうは、世界最大の鳥類で、飛ぶことができない走る鳥として有名ですね。

主にアフリカやサバンナに生息していますが、近年では、だちょうの飼育をしている方が日本にもいらっしゃるようになりました。

また、近年、だちょうの持つ抗体のすごさが明らかになり、だちょうの抗体を使用したマスクが作られるなど、感染予防の観点からも期待されていると何かで見たことがあります。

そんなだちょうの革であるオーストリッチは、希少価値が高く、市場に出回るのはごく少数で、エキゾチックレザーのひとつとされています。(エキゾチックレザーとは、牛や羊などの家畜ではない、わに、蛇、だちょうなどのような希少価値の高い革のことをいいます。)

一頭のだちょうから作ることができるオーストリッチの皮は、40%程度しかとることができないそうで、その希少性も人気が集まる要因のひとつなのかもしれません。

【オーストリッチの特徴】

・オーストリッチの特徴として、一番にあげられるのは、クイルマークです。
クイルマークとは、羽を抜いた痕が突起になってプチプチと残っていてドット柄のようになっていることをいい、他の革にはない個性さが人気を呼んでいるそうです。

・一頭のだちょうから、まったく違った雰囲気の3種類の革がとれるのも特徴のひとつです。

オーストリッチは、だちょうの革全体をさしますが、お腹部分からとられた革にはドット柄はありません。
また、クイルマークのある革は、羽のある頭部や背中部分を使用して作るのに対し、オーストレッグというだちょうの脚の皮を使った革もあります。
オーストリッチのドット柄に対し、脚の皮を使用したオーストレッグは、うろこ模様が特徴です。

お腹部分の革とオーストレッグはうちのお店にはなく、私も見たことがないんですよね。画像でお見せ出来ないのが残念です。

・もうひとつの特徴として挙げられるのは、丈夫で軽いということです。

見た感じは、少しかたそうな雰囲気がありますよね。
でも、立体的な革構造を持っているので、柔らかでソフトな手触りです。立体的な革構造はあまりよくわかりませんが、帽子に触れてみると、とにかく柔らかいです。 「本当に革?」と思うような触り心地です。

それでいて、革の中でもトップクラスの丈夫さと軽さを兼ね備えているという、超優れもので、その丈夫さは、牛革の5~10倍の耐久年数だと言われているそうです。

こうして特徴を調べてみると、人気が高いのもなんとなくわかるような気がしますよね。

【フェイクレザーもある】

オーストリッチは、人気が高いものの希少性が高く、値段も高いです。
私なんかには、とうてい手が届かないような金額のものもざらにあり、そんな人のために、フェイクレザー(合成皮革)を使用したものも数多く存在します。

当店のお帽子にもリアルレザー(本物の革)とフェイクレザーがあります。
上画像のカウボーイハットがフェイクレザーで、最初に掲載されている2枚の画像はリアルレザーなのですが、素人目には、どちらが本物か見分けることが難しく、私は、正直全く分かりません。
ご購入の際には、品質表示をしっかり確認してみてくださいね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

このページをシェア