洗濯表示タグの見方は?絵表示の意味を覚えよう

洗濯表示とは、どのような方法で洗濯することが可能なのか、どのように取り扱えばいいのかを絵表示されたものです。
使用されている繊維名などが書かれている品質表示の一部で、洗濯表示の「洗濯取扱い絵表示」ともいわれています。

洗濯表示を詳しく調べてみると、日本では1991年に定められ、各国によって違ったものが使われていましたが、近年、国際規格として統一する方向で進められていて、国際規格を基に2016年に改訂されて現在の絵表示になりました。

品質表示タグは、たいてい衣類や帽子の裏にあたる部分の、衣類であれば左側、帽子であれば後ろにあたる部分についていることが多いです。
購入する前に確認する人も多いかと思いますが、「絵表示になっていて、見てもわからないんだよね」という人も少なくないのではないでしょうか。

実は、私もその手のタイプです・・・

そんな人のために、洗濯表示の代表的な絵表示の見方をまとめてみました。

【基本の洗濯表示】

洗濯表示は表左から順に、洗濯の仕方、漂白剤の可否、タンブル乾燥の可否、干し方、アイロンの可否、クリーニングの可否の6個です。

この基本の洗濯表示に数字や点、線などをプラスして、どのような方法なのか、どのようなものを使用していいのかなどを表して絵表示が作られています。

順にみてみましょう。

【洗濯の仕方】

桶のような絵ですが、洗濯機を示していて、中の数字は、液温を示しています。
上記の場合は「40℃までの液温で洗濯機で洗濯ができる」という意味になります。

中の数字は95、70、60、50、40、30があり、それぞれ液温の上限を示しています。

表左から2番目、3番目の桶の下に線がついているマークが見えるでしょうか。
この場合は、同じ洗濯機でも1本線は「弱い洗濯ができる」、2本線は「非常に弱い洗濯ができる」という意味になり、洗濯機のコースの水流を弱くする必要があることを示しています。

おしゃれ着コースを選ぶなど洗濯機によって違うので、説明書を見てみてくださいね。
ただ、2本線の場合、かなり洗濯に対して弱い性質の商品になるので、手洗いをするなどもひとつの方法かもしれません。

表左から4番目の桶に手を入れている絵表示は、「手洗いができる」ことを示していて、液温は書かれていませんが、40℃を上限としています。

最後に、桶に×印の描かれた絵表示がありますよね。これは、いかにもという感じですが、「家庭での洗濯は禁止」であることを示しています。

【漂白剤の可否】

なぜか三角のこの絵表示は、塩素系や酸素系の漂白剤を使って漂白ができるかどうかを示していて、ただの三角は塩素系、酸素系どちらも大丈夫という絵表示です。

三角に2本線は「酸素系漂白剤が使用できるが、塩素系漂白剤は使用できない」ことを示しています。

三角に×が描かれた絵表示は、「塩素系や酸素系の漂白剤は使用できない」ことを示しています。

【タンブル乾燥の可否】

ちょっと不思議なこの絵表示は、タンブル乾燥ができるかどうかを示しています。
タンブル乾燥とは、コインランドリーや自宅の洗濯機の乾燥機のことです。

2個の点の絵表示は、「排気温度80℃までのタンブル乾燥ができる」ことを示していて、1個の点の絵表示は、「排気温度60℃までの低い温度でのタンブル乾燥ができる」ことを示しています。

×印は「タンブル乾燥はできない」ことを示しています。

【干し方】

・つり干し

四角の中にたて線は「つり干しを推奨」することを示しています。
つり干しとは、ハンガーなどにかけて干すことをいいます。要するに、普段、私たちは洗濯をした時に、つり干しをしているということです。

斜めの線が入ると日陰を意味していて、たて線に斜めの線は、「日陰につり干しするといい」という意味になります。

たて線が2本になると、「ぬれつり干しを推奨」することを示しています。
ぬれ干しとは、脱水をしたり絞ったりせずに、濡れたまま干すことをいいますので、かなりの量の水が落ちます。水が落ちてもいい場所に干してください。

斜めの線が入っていると、日陰を意味するので、「日陰にぬれ干しするといい」という意味になります。

・平干し

四角によこ線は「平干しを推奨」することを示しています。
平干しとは、何にもかけずに平らなところで平らに干すことをいいます。

斜めの線が入ると日陰を意味しているので、よこ線に斜めの線は、「日陰に平干しするといい」という意味になります。

横線が2本になると、「ぬれ平干しを推奨」することを示しています。
ぬれ干しとは、脱水をしたり絞ったりせずに、濡れたまま干すことをいいますので、かなりの量の水が落ちるので、水が落ちてもいい場所に干してください。

斜めの線が入っていると、日陰を意味するので、「日陰にぬれ平干しするといい」という意味になります。

【アイロンの可否】

アイロンの絵表示は、アイロンの底面温度が3個の場合200℃まで、2個の場合150℃まで、1個の場合100℃までの温度でアイロン仕上げをすることができることを示しています。

点の数が多ければ多いほど、アイロンの底面温度を高くすることができるということになります。

×印が付いているものは、「アイロン仕上げはできない」ということを示しています。

【クリーニングの可否】

なかなか自分でクリーニングの仕方を決めるということはないとはいえ、どのような方法のクリーニングができるかわかっているに越したことはないと思います。

・ドライクリーニング

ドライクリーニングは、水に弱い繊維のものに対し、水を使わずに溶剤を使用して洗濯をすることをいいます。

Pのマークは「パークロロエチレンと石油系溶剤どちらも使用することができる」ことを示していて、Fのマークは「石油系溶剤のみ使用できる」ことを意味しています。

下に1本線があるものは、PもFもあるのですが、弱いドライクリーニングができることを意味していて、×は「ドライクリーニングはできない」ことを示しています。

ちなみに、パークロロエチレンとは、ドライクリーニングに使用する特殊溶剤で、洗浄力は石油系溶剤よりも強いのですが、規制が厳しく、現在、使用しているクリーニング屋さんは少ないようです。

・ウェットクリーニング

ウェットクリーニングは、基本、手洗いで専用の洗剤を使用して洗濯する方法です。

Wのマークは「ウェットクリーニングができる」ことを示していて、1本線は弱い、2本線は非常に弱い操作でのウェットクリーニングができることを意味しています。

×は今まで同様、「ウェットクリーニングができない」ことを示しています。

こうしてまとめてみましたが、私もまだまだ未熟で「なるほどー!」と思いながら、書いているのが現状で、みなさんと一緒に勉強していきたいと思います。

ただ、洗えないと思っていたお帽子が手洗いできたり、クリーニングに出すことができたり、逆に洗えると思っていたお帽子が洗えないもので、洗ってしまって帽子をだめにしてしまう、なんてこともあり得るので、ぜひ、洗濯表示はしっかりとみていただきたいと思います。

少々、見づらい部分もあったかと思いますが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

資料
マテリアルワークス
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